退職理由を伝える際、「本音を話すと角が立ちそう」「上司に引き止められないか不安」と悩む方も多いでしょう。
そんな時は、良識の範囲内で嘘も交えた退職理由を使うと、円満に退職しやすくなります。そこでこの記事では、引き止められにくく、バレにくいおすすめの退職理由10選を紹介します。避けた方が良い理由や円満退職のコツも解説するため、次のステップに進むヒントにしてください。
嘘の退職理由を伝えても問題ない?
退職の意志を伝える際に、正直に理由を伝えなければならないのか悩む人も多いでしょう。しかし、”良識の範囲でなら”退職理由で嘘をついても問題はありません。そもそも、退職理由を述べなくても法律的には問題ないほどなのです。もちろん、嘘をつくなら注意すべき点もあります。
そこでここからは、退職理由に嘘をつくメリットとデメリットを解説します。
退職理由で嘘をつくメリット
嘘の退職理由を伝えることには、以下のようなメリットがあります。
- 会社や上司との関係を悪化させない:本音で退職理由を伝えると、不満や批判と捉えられ、トラブルにつながる可能性がある。しかし、嘘の理由を伝えれば角が立たず、人間関係を悪化させずに退職日まで勤務できる。
- 引き止めを回避しやすい:家庭の事情や健康など、個人の都合を理由に挙げると、会社側も引き止めにくくなる。
- 不要な詮索を防げる:家庭の事情によっては、詮索されずにスムーズに受け止めてもらえる。
円満退職を目指すうえで、多少の嘘やアレンジはむしろ必要なのかもしれません。
退職理由で嘘をつくデメリット
一方で、退職理由で嘘をつくことにはデメリットもあります。
- 矛盾が生じる可能性:退職理由について突っ込まれた場合に、詳細を説明できず不信感を抱かれたり、矛盾が生じたりする可能性がある。
- 後で噂が広まるリスク:特に同じ業界内で転職する場合、前職の退職理由が意外な形で知られることもある。その際、嘘だとバレると信頼を損ねるおそれがある。
上記のようなリスクを伴うため、嘘をつくなら「バレにくく、納得感のある理由」を選びましょう。
嘘でもバレない?おすすめの退職理由10選
ここからは嘘でもバレにくい10の退職理由を紹介します。ポジティブな理由から、家庭の事情や女性によくある事情など、引き止められにくい退職理由をまとめました。
ただし、自分やまわりの環境によっては嘘だと看破されかねないため、自分なりにアレンジして練り上げてみましょう。
違う業種に挑戦するため
違う業種へのチャレンジを理由にすると、前向きな印象を与え、会社側も引き止めにくくなります。むしろ新たな挑戦を応援してもらえるかもしれません。
伝える際は、「これまでの経験を活かして違う業種に挑戦したい」「新しい業界でスキルを磨きたい」といったポジティブな表現で伝えると良いでしょう。具体的な業界名を出さずに話すと、矛盾も生じにくくなります。
資格取得や勉強に集中するため
「資格の取得に専念したい」と述べると、成長意欲を感じさせられ、退職理由としても受け入れてもらえるでしょう。
新たな資格を取得するためには、まとまった勉強時間が必要なほか、資格によっては学校に通わざるをえないものもあります。そのため、引き止めもされにくいものです。
キャリアアップやキャリアチェンジを考える人にも向いている退職理由でしょう。
健康面の不安のため
「健康上の理由でペースを落としたい」「体調不良が続いて仕事を継続できない」と説明すると、無理に引き止められないでしょう。体調や病気に関してはデリケートな問題なので、相手も深く追及しにくい一方、休職の選択肢を出される可能性はあります。その際は、あくまで退職したい旨を通す必要があります。
また、具体的な病名を出すと、嘘がバレる可能性もあるため注意してください。
家庭とのバランスをとるため
「家族との時間を優先したい」という理由は、働き方を見直したい意思を伝えるうえでも有効です。
特に子どもがいて入学などの節目となる場合は、自然で使いやすい理由といえます。
会社によっては、時短勤務やパート勤務などを勧められる可能性はありますが、あくまで退職の意志を通しましょう。
キャリアアップのため
「将来的な成長のため、別の環境で挑戦したい」と言えば、ポジティブなイメージを残せます。
今後のキャリアを見据えて、より専門的なスキルを磨ける環境に身を置きたい旨を伝えれば、説得力もあり引き止められないでしょう。
地元に帰るため
「家族の近くに住むために地元へ戻りたい」と話すと、個人的な事情として受け入れてもらえるでしょう。
自分もしくはパートナーの地元であっても、家庭の事情で地元に帰ると言われれば、引き止められないはずです。特に地方出身者にとっては納得されやすい理由であり、自分はもちろんパートナーの地元を使っても良いでしょう。
もちろん、今の住まいのままであれば、すぐに嘘だとバレてしまいます。そのため、引っ越しの予定があるに使いましょう。
介護のため
「親もしくは祖父母の介護が必要になり、近くでサポートする必要がある」といった退職理由も、引き止められにくいものです。
介護休業の話を出される可能性はありますが、対象者が「常時介護を必要とする状態」という条件つきのため、当てはまらないと回答すれば問題ないでしょう。
ただし、これまでに家族の話をしていると嘘だとバレやすいため注意してください。
家業の手伝いのため
「実家の家業を継ぐことになった」という理由は、家庭の事情として受け止められやすいものです。
実家が会社経営もしくは自営業をしていて、家業を継ぐと言えば引き止められないでしょう。家業の手伝いであれば、現職への不満には繋がらないため、悪い印象を持たれずに済みます。
配偶者の転勤のため
「夫の転勤に伴い、引っ越しが必要になった」のように配偶者の転勤をもちだせば、どうしようもないため引き止められないでしょう。
ただし、転勤を理由にして辞めたのに住まいがそのままだとバレてしまうため、引っ越しの機会がある時に使うのがおすすめです。
一身上の都合のため
「個人的な事情で退職を決めました」というのも良い伝え方です。詳細を尋ねられる可能性は高いですが、中途半端に嘘をつくとバレる可能性もあるため、はじめから「一身上の都合」で通す方が良いかもしれません。
そもそも嘘の理由にはなっていませんが、非常にシンプルなうえ誰でも使えるため、どうしても伝え方に困ったら使いましょう。
こんな退職理由は言わない方が無難
退職理由として、職場や上司への不満を直接的に述べるのは避けるべきです。例えば、「職場環境が悪い」「上司と合わない」「給料が安い」「会社の将来性が不安」などの発言は、職場全体の空気を悪くし、トラブルも引き起こしかねません。
どうせ辞めるのだから、最後に好きなように言ってしまいたいと思う人もいるでしょう。しかし、立つ鳥跡を濁さずです。スムーズに退職して次のステージに進みたいなら、上記の退職理由が本音であっても、言わない方が無難です。
もし、どうしても、本音に近い理由を伝えたいなら、ポジティブに言い換えると良いでしょう。「転職理由をポジティブに言い換えて好印象を与えよう!例文もあわせて紹介」の記事を参考にして伝えると良いかもしれません。
円満に退職するためのポイント
円満退職するためには、3つのポイントがあります。
- 早めに退職する意向を伝える
- 引き継ぎは十分行う
- 不満は出さないよう心がける
円満に退職すれば、自分も会社側も気持ちよく過ごせるうえ、次の職場で変な噂が立つこともないでしょう。
早めに退職する意向を伝える
退職の意思を伝えるタイミングは、できるだけ早い方が良いです。
法律上は14日前に申し出ればOKとなっていますが、一般的には1ヶ月前まで、就業規則で規定があればその期間より前に伝えるとトラブルを防げます。
また、できるだけ繁忙期を避けた方が、スムーズに進めやすくなります。まずは直属の上司に伝えてから届けを出しましょう。
引き継ぎは十分行う
退職の意向を伝えたら、自分が退職した後の業務が滞らないよう、丁寧に引き継ぎをしましょう。マニュアルを用意したり、後任者に直接指導したりと、タスクも多いため計画的に進め、迷惑がかからないようにしたいものです。また、お世話になった人には挨拶もしておきましょう。
不満は出さないよう心がける
退職理由や退職後の話題において、現職への不満を漏らさないようにしましょう。
「もう辞めるのだから何を言っても良い」とは思わずに、波風を立てずにいる方がスムーズに辞められます。次の職場で良くない噂がたたないようにするためにも、円満退社は重要だと肝に銘じておきましょう。
まとめ|退職理由は嘘でもOK!円満退社を目指そう
退職理由は人によってさまざまですが、ありのままを伝えるのは避けた方が良い場合があります。
そもそも退職にあたって嘘の理由を言っても問題ないため、バレない範囲で嘘をつくことは嘘も方便のうちといえます。また、退職しても自分のキャリアは終わりではありません。次のステップに進むためにも、円満退社を目指しましょう。
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