転職を考え始めた時、誰に相談すべきか迷うこともあるでしょう。相談するのであれば、できるだけ的確なアドバイスをもらいたいと思うのは自然なことです。
そこでこの記事では、転職の相談相手として誰が適しているのか、相談前に準備しておきたいことなどについて解説します。転職活動を成功させたい人はぜひ参考にしてください。
転職の相談は誰にするのが良い?
転職について考え始めた時、誰に相談するか迷う人も多いでしょう。転職の相談を誰にするかは非常に重要であり、有益なアドバイスを得られる場合もあれば、転職自体に反対される可能性もあります。
相談相手によって視点や得られる情報が異なるため、それぞれの特徴を知り、誰に相談するかを慎重に考えましょう。
家族・友達・恋人
家族や友人、恋人は、あなたをよく知っていて好意的であるため、転職の相談も親身になって聞いてくれるかもしれません。
しかし、感情が前面に出やすいがゆえに、相談に向かない場合もあるでしょう。家族、特に配偶者や子どもがいる場合は、転職による収入の変動や生活面での変化について心配されて反対される可能性もあります。
近しい存在ではあるものの、仕事に関する専門的な知見はない場合が多いため、キャリアに関する具体的な相談にはやや不向きです。それよりも、情緒的な支えとしての役割が大きいかもしれません。
同僚・上司
現在の職場で信頼できる同僚や上司には転職の相談はしない方が無難です。
同じ職場で働く者同士、現状に対する共感や具体的な状況分析が期待できるかもしれませんが、転職の意志が社内に噂となり広がる可能性も否定できません。社内に知られたら、居づらくなったり、転職活動を妨害されたりといったトラブルの恐れもあります。
同僚や上司が相手であれば、転職の相談ではなく、キャリアについての相談に留めておく方が良いでしょう。
転職した同僚や先輩
今の自分と同じ職場にいた人で、既に転職をした同僚や先輩は、転職の相談に向いています。
自分と似た境遇で働き、近い悩みを抱えていた転職経験者であるため、実際の転職活動に関するリアルなアドバイスを提供してくれるはずです。
また、転職後の新しい環境についての情報も得られるため、今後のキャリア設計に役立てられるでしょう。もちろん、個別の体験談が主体になりがちであるため、すべてが自分に当てはまるとは限らない点には注意してください。
転職エージェント
転職エージェントは、転職ノウハウや業界の情報を把握しているため、プロの視点から転職活動をサポートしてくれます。
特に、経験やスキルをどう市場で活かすか考える際には、エージェントがもつ企業情報や求人データは非常に有益です。書類作成や面接対策などの実践的なサポートが受けられる点もメリットといえます。また、転職を検討している段階で、相談だけでの利用も可能です。
ただし、エージェントによっては自分の希望に合わない求人を紹介される場合もあるため、複数のエージェントを利用した方が良いかもしれません。
ハローワーク
ハローワークは、特に地域密着型の求人を探している場合には相談に向いています。無料で利用できるうえ、転職支援や職業訓練も提供しているため、スキルアップを目指す際にも活用できるでしょう。
ただし、紹介される求人の質や数は地域によってばらつきがあるため、期待する業界や職種が限られている可能性も否定できません。
転職の相談の前に明確にしておきたいこと
転職の相談をする前に、自分自身の考えや状況を整理することが重要です。ぼんやりと「転職したい」というだけでは、相手も的確なアドバイスができません。ここからは、転職の相談前に明確にしておくべき3つの項目について解説します。
転職する理由
まず、なぜ転職しようと考えているのかを明確にしましょう。
転職理由が漠然としていると、相談相手も適切なアドバイスをしにくいものです。例えば「今の会社が嫌だから辞めたい」のようなぼんやりした理由では、転職活動も失敗するかもしれません。
そのため、現時点で不満に思うことや希望する働き方などを具体的に挙げて、なぜ転職したいのかを言語化しましょう。すると、相談相手も悩みに対して適切な解決策を提案しやすくなります。
希望の優先順位付け
転職先で何を重視するのか、その優先順位を決めておくことも大切です。
年収アップを第一に考えるのか、働きやすさや仕事のやりがいを重視するのかなどによって、選ぶべき職場は異なります。
転職にあたり希望はさまざまあるかと思いますが、すべてを同時に求めるのは困難です。そのため、何を優先するのかをしっかりと考え、順位をつける必要があるのです。
自分の経歴の整理
転職を考える際には、自分の経歴やスキルを整理し、どのようなアピールができるのかをまとめておきましょう。
この段階で職務経歴書をしっかり作成する必要はありませんが、おおまかにでもこれまでのキャリアの整理やキャリアの棚卸しをしておくと、相談相手もアドバイスしやすくなります。
転職活動におけるよくある悩みや不満
前述したように、転職の相談をする前に、「なぜ転職したいのか」を明確にしておきたいものです。そこで、転職する理由としてよくある悩みを4つ挙げて紹介します。
なぜ転職したいのかを言語化して、優先順位決めに役立てましょう。
給料が少ない
給料に対する不満は、転職を考える大きな要因の1つです。給料が上がらない、そもそも給料が低いなど、給料に関する悩みは尽きません。特に30代や40代ともなると、仕事に対する責任が大きくなるため、給与が現状に見合っていないと感じる人も多いでしょう。
しかし、単に給与が少ないという理由で転職を決断するのは危険です。給料だけでなく、福利厚生や昇給制度、ボーナスの有無など、総合的な待遇を考慮する必要があります。また、転職したら必ず給料が上がるわけでもありません。
転職先でも同じような問題に直面しないために、次の職場ではどのような条件を求めるのかを明確にしましょう。
休みが少ない・残業が多い
休みの少なさや過剰な残業も、転職を考えるきっかけになります。長時間労働や休日が取れない状況では、十分に休めないどころか仕事のやりがいも削がれるでしょう。このような状況が続けば、心身の健康への悪影響も避けられません。
転職先を選ぶ際には、労働時間や休暇制度、働き方に対する企業の方針をしっかりと確認する必要があります。また、ワークライフバランスを重視する企業を探すことで、無理のない働き方が実現できるかもしれません。
仕事にやりがいを感じられない
仕事にやりがいを感じられないという悩みも、よくある転職理由の1つです。キャリアの方向性や仕事での成長を意識する年代に、日々の業務がルーティン化して新しい挑戦や達成感が得られない状態であると、やりがいもなくなってしまいます。また、職場の環境が原因でやりがいを感じられないケースもあるでしょう。
このような場合、やりがいを見つけるために転職を検討するのは自然な流れです。ただし、転職先で同じ悩みを抱えないためにも、自分が何にやりがいを感じるのかを考えておく必要があります。
本当に転職すべきか分からない
転職を考える中で「本当に今転職すべきか」という疑問を抱く場合もあります。
転職によって現在の悩みが解消されるのか、逆に新たな不満が生じるのではないかといった不安もあるでしょう。また、今の職場にもつ不満が解消されれば、転職しなくて良いと思う場合もあるかもしれません。
こうした悩みがある場合は、現職で解決できる問題かどうかを冷静に見極めることが大切です。キャリアカウンセリングや転職エージェントなどへの相談を通して、自分にとって最善のタイミングや方向性を確認できるかもしれません。
転職の相談をする際の注意点
転職の相談をする際には、いくつか注意が必要です。
まず、相談時には、自分の今の状況や転職にあたっての希望をできるだけ具体的に伝えましょう。曖昧なまま相談しても的確なアドバイスは得られません。もちろん、信頼できる人に相談することも肝要です。
また、相談相手からのアドバイスにすべて応える必要もありません。助言の内容をすべて鵜呑みにせず、1つの意見として受け取り、あくまに参考にするにとどめましょう。
転職を本当にするのかしないのか、どんな業界や企業に応募するのかなど、重要なことは自分でしっかりと考えて最終的な決断をしてください。
まとめ|転職の相談をするなら相手と内容は慎重に考えよう
転職の相談をするなら、既に転職していった同僚や先輩、転職エージェントなどに相談すると良いでしょう。
そして、最適なアドバイスを得たいなら、転職したい理由や優先順位付け、経歴を整理しておいてください。これを機に、じっくりと自分を見つめ直して、状況や思考をまとめてからから相談すると、相手も助言しやすくなるでしょう。
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転職の相談先にお悩みの方は、ぜひご活用ください。