転職活動をしていて、なかなか書類選考が通らないとお悩みの人も多いでしょう。面接に進めないと気持ちも焦り、不安になるのは当然といえます。
そもそも、中途採用は枠も少なく、書類選考の通過率は低いため、書類の内容は非常に重要なのです。
そこでこの記事では、書類選考に通らない原因や対策、通過率を上げるポイントなどを解説します。何が原因なのかを把握して、あなたの魅力が伝わる書類を作りましょう。
転職における書類選考の重要性と通過率
転職活動において、書類選考は極めて重要なプロセスです。企業側がまず応募者に関心を持つかどうかを決める最初のステップであるため、まさに第一関門といえます。
書類選考を通過しなければ面接に進めないため、書類の質が転職活動の成否を左右するといっても過言ではありません。そのため、しっかりと対策を講じる必要があります。
転職において書類選考は第一関門
書類選考は転職活動における最初の関門です。採用担当者は履歴書や職務経歴書を通じて、応募者のスキルや経験、そして企業にマッチするかどうかを見極め、面接に進めるか否かを判断しています。
そのためどんなに素晴らしい経歴や優れたスキルを有していても、書類選考を通過しなければ企業と直接対話する機会さえ得られません。したがって、応募書類の完成度が重要な鍵を握るといえます。
書類選考の通過率は低め
書類選考の通過率は、全体的に低い傾向があります。そもそも転職、すなわち中途採用は採用枠自体が少なく、1名のみ採用といったケースも少なくありません。
そのため狭き門となりやすく、特に大手や人気企業であればなおさらその傾向も強まるでしょう。通過率の数字として明確なものはないため、幅広く10〜50％程度ともいわれています。つまり半数以上は書類選考で落ちているため、通過できなくても過剰に落ち込む必要はありません。
「書類選考に通過＝ほぼ内定」になるわけではない
書類選考は非常に重要かつ通過率が低いことを踏まえると、「通過したらほぼ内定」と思いたくなる人も多いでしょう。
しかし、書類選考はあくまで一次選考に過ぎません。通過しても、面接やテストなど、その後の選考プロセスをクリアする必要があります。特にある程度のキャリアを積み重ねた人であれば、経験やスキルが重視される一方で、企業とのマッチングや将来性をどう示すかが重要になるでしょう。そのため、実際に会って話をしなければ、内定は簡単には出せないのです。
転職の書類選考が通らない原因8つと対策
転職で書類選考が通らず焦っている人は多いでしょう。中には「全く通らない」と落ち込んでいる人もいるかもしれません。しかし、採用担当者がどう見ているか、何を重視しているかを知れば、対策も考えやすくなります。
以下で、書類選考が通らない8つの主な原因と、それぞれの対策を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
書類が読みづらい・誤字脱字がある
採用担当者は多数の書類に目を通すため、読みづらいものはそれだけでマイナスになります。
もし、求められるフォーマットに合わない書類であればマナー違反ですし、不備がなくても文章が読みづらい、誤字脱字があるのは問題です。
書類選考のスタートラインに立つためにも最低限の基準を満たした書類、ふるいにかけられない書類を作成したいものです。
対策としては、基本ではありますが推敲して何度も読み直してください。可能であれば第三者に見てもらえると良いでしょう。客観的に見てもらうと、冗長な文章や無駄な情報、フォーマットの乱れなどに気付いてもらえるものです。声に出して読むことも効果的です。
自己PRが弱い・根拠が弱い
自己PRが曖昧で具体性に欠けると、採用担当者に印象を残せず、あなたの魅力が伝わりません。また、書類に空欄が目立つと、意欲の低さや注意力の欠如が懸念されます。
反対に、自己PRがしっかり記載されていて一見華やかでも、根拠に欠ける内容であれば本当にスキルがあるのかと疑念を抱かれるかもしれません。
対策としては、自分の強みや実績は具体的なエピソードや成果で裏付けて、どのように企業に貢献できるかを明確に伝えましょう。経験に基づいた具体的な数値などがあれば、ぜひ記載してください。もちろん空欄もないように注意しましょう。
経験やスキルがミスマッチである
応募する職種に対して、経験やスキルが合致していない場合、書類選考で落とされる可能性が高まります。基本的に中途採用では即戦力を求められる場合が大半です。特に30代・40代であれば、その傾向は顕著でしょう。求人に記載された必須条件や歓迎条件を満たしているか、年齢やキャリアに見合ったスキルがあるか、今一度見つめ直してください。
対策としては、求人内容をよく読み、何を求められているのか把握して、ミスマッチのない求人に応募しましょう。また、自分の経験やスキルが応募職種にどのように役立つかを明確にできるよう記載してください。
転職回数が多い
転職回数が多いといっても年代によって異なるものですが、特に20代で何度も転職している場合は、「すぐに辞めてしまうのでは？」と不安に思われて、選考に通らない場合もあります。採用には時間やコストがかかるため、採用した人には長く努めてほしいと思うのは、採用担当者の立場になれば仕方ないでしょう。
対策としては、転職回数自体はごまかせないため、転職の理由をポジティブに伝える、スキルをアピールする必要があります。これまでの各職場で得たスキルや経験を具体的に伝え、今後のキャリアのビジョンを明確に示せるように職務経歴書を作りこみましょう。
転職回数が多い人で職務経歴書の職務要約の書き方にお悩みでしたら、こちらの記事を参考にしてください。
ブランクが長い
職歴に長い空白期間があると、計画性がないのではないか、就労意欲が低いのではないか、長期的に活躍できるのかと採用担当者に疑問視されかねません。
ブランクの理由は人それぞれですが、採用担当者が不安にならないように理由を伝える必要があります。
対策としては、ブランク期間中にしていたことを明確にすることが大切です。スキルアップや自己啓発に努めていたならアピールすべきですし、病気などによるのであれば正直に伝えた方が良いでしょう。ブランクの理由が正当なものであれば、正直に説明して仕事に対する意欲を強調したいものです。
人気企業にばかり応募している・応募数が少ない
中途採用はそもそも募集が少ないため、大手や人気企業であれば狭き門となるのは当然です。それにもかかわらず、競争率が高い企業ばかりに応募していると、なかなか書類選考に通らないのも不思議ではありません。また、書類選考の通過率の低さを踏まえると、応募数自体が少ないのも考えものです。
対策としては、人気企業ばかりを見るのではなく、これまで知らなかった企業にも目を向けて応募先を探してみる、応募数を増やしてみると良いでしょう。
転職理由や志望動機が弱い
転職理由や志望動機が曖昧であると、採用担当者に不安を与えます。特に、明確なビジョンや目標がない場合、採用後の定着や活躍が疑問視され、「何か嫌なことがあれば辞めてしまうのでは？」と思われかねません。
対策としては、なぜその企業を選んだのか、どのようにしてその企業に貢献したいのかを明確に伝える必要があります。熱意や人柄が伝わるような記載を心がけましょう。
企業の社風と合わない
企業の社風に合わない応募者は、書類選考で落とされる場合があります。企業はスキルや経験だけでなく、会社やチームに馴染むかどうかも重視します。そのため、企業の求める人物像に合わなければ落ちても仕方ありません。
対策としては、企業研究を十分行い、求めている人物像をリサーチしましょう。企業文化に合わせたアピールができるように努めたいものです。
企業文化を理解するうえで、採用ページの社員インタビューは良い判断材料となります。
例えば、休日も社員交流している様子があれば、プライベートも含めた交流を良しとしている社風だと分かります。そのため、自己PRの中で人との関わりが好きで、公私問わず交流することを大事にしてきた旨を記載すると良いでしょう。
他には、会社理念の引用が多いようであれば、理念を重視する社風であると分かります。そのため、自己PRの中でも応募先企業の理念を引用したり、絡めて書くようにすると良いでしょう。
ここで紹介した8つの原因に対策すると、減点されにくい書類が完成します。一方で、加点要因も付け加えると、さらに書類選考率を上げやすくなります。
転職の書類選考の通過率を上げるためにできること
転職活動を成功させるには、書類選考の通過率を高める必要があります。しかし、経験やスキルが十分であっても、書類でしっかりとアピールできなければ次のステップに進めません。そこで、書類選考の通過率を上げるためにできる3つの対策について説明します。
応募する企業数を増やす
書類選考の通過率を上げるためには、応募する企業の数を増やしましょう。
転職、つまり中途採用ではそもそも募集の数が少ないうえ、人気企業や大手企業には応募が殺到するため、必然的に書類選考の通過も難しくなります。
そのため、大手だけでなく中小企業を含めて幅広い企業に応募することが大切です。より多くの企業に応募すれば、チャンスが広がり、選考を通過する確率も高まるでしょう。ぜひ視野を広げて、多様な選択肢をもちましょう。
自己分析と企業研究をする
書類選考を通過するためには、自分の強みやスキルを的確に理解し、応募先企業に合わせてアピールする必要があります。そのため、まずは自己分析をしっかり行い、キャリアの棚卸しをして、強みや向き不向きを把握しておきましょう。
また、企業研究を徹底的に行い、応募先企業が求める人物像や価値観に合わせた内容で職務経歴書や履歴書を作成する必要があります。同じ職務経歴書を複数の企業に送るのではなく、企業ごとに異なるアプローチを心がければ、書類選考での印象が大きく変わるはずです。
第三者に書類をチェックしてもらう
自分では完璧だと思っている書類でも、第三者の目で見ると改善すべき点が見つかる場合も多々あります。
そのため、書類を提出する前に、転職エージェントやキャリアコンサルタントなどに書類をチェックしてもらいましょう。添削してもらい、不足や改善点を指摘してもらって修正してください。
また、パティオムのサービスの1つに「60分転職コンサルティング」があります。転職について相談したい、転職活動の知識を得たい、アピールできる職務経歴書を作成したいなどありましたら、お気軽にお問い合わせください。
まとめ｜転職で書類選考が通らないなら第三者に見てもらおう
転職活動において、書類選考を突破するためには、企業が求めるスキルや人物像に合わせた書類作成が不可欠です。
応募する企業数を増やし、自己分析と企業研究を徹底すれば、書類選考を通過する確率は向上するでしょう。また、第三者に書類を確認してもらうことで、完成度も高められます。転職活動が思うように進まずお悩みなら、今回紹介した対策をぜひ取り入れてみましょう。
それでも職務経歴書などの書類の作成が難しければ、パティオムへご相談ください。丁寧なヒアリングで、あなたの強みを深掘りして職務経歴書をブラッシュアップいたします。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
